世界大百科事典(旧版)内のティモノフカの言及
【氏族制度】より
… いま先史学上の遺跡についてみるならば,最古の人工的住居址が1単位家族をいれるにふさわしい小さなもので,その後の時代にこの種の小屋が一つの屋根の下に結合されたと思われる証跡や,あるいは大きな共同墳のあらわれるような場合,われわれは,これらの遺跡をのこした人々の具体的な親族構造や婚姻の規制は知ることができないが,そこに少なくとも大家族的ないしは氏族的な単位集団の形成された可能性をみとめることはできるのである。たとえば南ロシアのドン川上流ガガリノの最古の住居址は,4.5m×5.5mの1室にすぎないが,その後の時代については,ガガリノ南方のコスチョンキでは,長さ34m,幅5.6mの長い一つの竪穴に,8個のかまどの跡がならんだもの,その北西方のティモノフカでは,10m×5mの住居が,1対ずつ,一つのかまどをはさんでむらがったものなどが発見された。ダニューブ文化の初期農耕民の家屋も,小氏族をいれるに足りるほど大きなものであり,同時代のイギリスや北ヨーロッパの村落遺跡にも,集団埋葬のあとが見いだされる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」