テオドロス・プロドロモス(読み)ておどろすぷろどろもす

世界大百科事典(旧版)内のテオドロス・プロドロモスの言及

【ビザンティン文学】より


[文学]
 韻文,散文での(ただし両者の境界は必ずしもそれとして意識されなかった)いわゆる文学作品としては,まず叙事詩として,神話に取材したノンノスNonnos(5世紀)の《ディオニュソス譚》,ヨハネス・ツェツェスIōannēs Tzetzēs(1110以降‐80以降)の《アンテホメリカ・ホメリカ・ポストホメリカ》,史実に取材したゲオルギオス・ピシデスGeōrgios Pisidēs(?‐631か634)のヘラクレイオス帝賛歌や,コンスタンティノス・マナセスKōnstantinos Manassēs(1130ころ‐87)の韻文年代記などがある。 ロマンでは,古代末期のアキレウス・タティオス,ヘリオドロスの系統を引き,12世紀に突然開花する幻想的手法の恋愛ロマンとして,15ないし12音節詩のコンスタンティノス・マナセスの《アリスタンドロスとカリテア》,テオドロス・プロドロモスTheodōros Prodromos(12世紀)の《ロダンテとドシクレス》,ニケタス・エウゲニアノスNikētas Eugenianos(12世紀)の《ドロシラとハリクレス》,散文形式のエウマティオス・マクレンボリテスEumathios Makrembolitēs(12世紀後半)の《ヒュスミネとヒュスミニアス》がある。その他,少なくないコイネー聖人伝文学も,ジャンル上ロマンに属する。…

※「テオドロス・プロドロモス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

スキマバイト

働き手が自分の働きたい時間に合わせて短時間・単発の仕事に就くこと。「スポットワーク」とも呼ばれる。単発の仕事を請け負う働き方「ギグワーク」のうち、雇用契約を結んで働く形態を指す場合が多い。働き手と企...

スキマバイトの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android