世界大百科事典(旧版)内のテトラシアノキノジメタンの言及
【ニトリル】より
…ジカルボン酸の誘導体で分子内に2個のシアン基をもつ化合物のうちマロノニトリルNCCH2CNは活性メチレンをもつ化合物として有機合成にしばしば用いられ,アジポニトリルNC(CH2)4CNはナイロン66の原料として多量に使われている。また,分子内に多数個のシアン基をもつ化合物のうち,テトラシアノエチレンやテトラシアノキノジメタンは,シアン基が大きな電子吸引性をもつことから,電荷移動錯体合成の際の電子受容体として使われ,有機半導体の合成に一役買っている。【井畑 敏一】。…
【有機導体】より
…その電気伝導度特性は半導体性であった。60年,電子受容体としてのテトラシアノキノジメタン(TCNQ)の出現は,多数の電荷移動錯体を生み,電気伝導度は10-2Ωcmと半金属に近づく結果となった。これらの錯体は,いわゆるカラム型の構造をもつ。…
※「テトラシアノキノジメタン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」