世界大百科事典(旧版)内のデマ神の言及
【神話】より
…ドイツの民族学者A.E.イェンゼンは,無文字民族の神話に登場するこのような祖先や動物なども,神話の主人公であるという点から,明らかに神の一種と認めねばならぬと主張した。そしてニューギニアのマリンド・アニム族が,神話の祖先たちを指して用いている呼称をそのまま学術用語にして,彼らを〈デマ神Dema‐Gottheit〉と呼び,ギリシア神話などの不死の神々から区別しようと提唱している。デマ神を主人公とする神話は,イェンゼンが指摘したように,熱帯地方でイモとヤシやバナナなどの果樹類を栽培して暮らしている人々の文化に,ことに特徴的な形で共通して見いだされる。…
※「デマ神」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」