世界大百科事典(旧版)内のトナンツィンの言及
【グアダルーペの聖母】より
…スマラガがどのような態度で事件にこたえたかは,今日必ずしも明白ではないが,まもなく出現の場には聖堂が建てられてたちまち多くの原住民の信仰の対象となった。 他方,テペジャクがトナンツィンTonantzin(ナワトル語で〈われらの母〉の意)を祀った征服以前からの霊場であることから,聖母出現を〈悪魔の思いつき〉として非難する声は特に修道会の中で強かった。それでも征服者と被征服者の精神的一体化の表れと見なせるグアダルーペ信仰は,時を追って盛んになっていった。…
【ラテン・アメリカ】より
…それでも教会は今日なお誕生から死に至るまで大多数のイスパノアメリカ国民の一生に介入する。【小林 一宏】
[インディオの宗教実践とその背景]
メキシコで今日最も人気を集めるグアダルーペの聖母は,アステカの母神トナンツィンとの関連を想起させる。1人の農夫がテペジャクの丘のふもとを通っているときに丘上にマリアが出現したという。…
※「トナンツィン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」