世界大百科事典(旧版)内のドナタリオの言及
【カピタニア制】より
…15世紀に発見された大西洋のマデイラ,アゾレス,カボ・ベルデ諸島などにまず適用され,ブラジル発見(1500)の後は,1504年フェルナンド・ノロニャにサン・ジョアン島を与えたのが最初の例である。34年から36年にかけて,ブラジル植民地は15の世襲カピタニアcapitaniaに分割され,12人のドナタリオdonatárioまたはゴベルナドールgovernadorと呼ばれる世襲領主に与えられた。領主は,領域内で王権を背景に民事および刑事裁判権をもち,法律を制定し,海岸と可航河川沿いに町vilaを建設し,聴訴官ouvidor,公証人,司法職員を任命する権利をもち,王の土地を入植者に無料分譲(セズマリアsesmaria)する義務を負った。…
【セズマリア】より
…ポルトガルでは1375年にさかのぼり,1人が耕作できる規模の土地にすぎなかったが,ブラジル植民地では,現在に至るまで大土地所有制の契機となるほど大規模の土地が配分された。各カピタニア(カピタニア制)の責任者ドナタリオは,開発を促進するため自費で入植者を誘致し,彼らに領内の公有地を条件付きで無償配分した。配分者と受領者の双方をセズメイロsesmeiroといい,下付された土地をセズモsesmoという。…
※「ドナタリオ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」