世界大百科事典(旧版)内のドナー準位の言及
【ドナー】より
…ドナーのない場合には充満帯の電子が伝導帯に上がって伝導電子となる。これに対してドナーは充満帯と伝導帯の中間に,それも多くは伝導帯下端近くのエネルギー準位(ドナー準位)に電子を捕らえており,温度が上がるとこの電子を比較的たやすく伝導帯に放出し,このことによって電導性を生ずる。ケイ素やゲルマニウム結晶中におけるリン,ヒ素など5価の不純物原子はその代表的な例である。…
【半導体】より
…そこでかなり低い温度でも,電子は容易に逃げ出して自由になり,電気伝導に寄与する。いいかえるとこの場合には,図3-bのように,伝導帯下端のすぐ下に電子を捕らえたエネルギー準位(ドナー準位)ができており,温度がある程度上がると,伝導電子を放出する。 一方,3価の原子をドープすると,価電子が1個不足し,充満帯に正孔1個を生ずる。…
※「ドナー準位」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」