世界大百科事典(旧版)内のナポリ問題の言及
【ナポリ】より
…イタリア統一の時点でナポリの人口は約45万,続くローマ,ミラノ,トリノの三大都市がそれぞれ20万前後だったから群を抜いた数だった。しかし,中央から支配される一地方都市にすぎなくなったナポリは,空間のない密集建築,悲惨な住宅環境,劣悪な衛生事情,膨大な貧困大衆の存在,犯罪組織カモッラの介入など都市の病理の点で注目を招き,ナポリ問題として議論をよんだ。1884年のコレラ発生の後ナポリ市環境整備法が制定され,旧市街の一部解体と新街区の建設を課題とする都市改造計画が練られた。…
※「ナポリ問題」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」