世界大百科事典(旧版)内のナポレオン民法典の言及
【自然法】より
…そこでは経験的事実を超えて〈理性〉が第一原理から繰り出す,日常生活のこまごまとした規定に至るまでの〈自然の法典〉が,永久・不変の法規範と宣せられる。フランス革命を経てナポレオン民法典にも,その起草者ポルタリスを媒介してこうした自然法論が影響を与え,近時に至るまで〈自然法〉といえば,この種の自然法を考えるのが通例であった。また近世啓蒙期の自然法論の要目は,ロック,ルソー,モンテスキュー,カントにおいてもそれぞれのしかたで変型されながらも,近代の自由主義・個人主義政治思想とその政治的実践に作用し,イギリスの名誉革命,アメリカの独立革命,フランス革命の達成に大きな影響を与えた。…
※「ナポレオン民法典」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」