世界大百科事典(旧版)内のナラシンハグプタの言及
【グプタ朝】より
…第5代スカンダグプタSkandaguptaは安定した地方支配の回復に努めて功を収めたが,467年ごろの王の死後,帝国は衰運に傾いた。その後ナラシンハグプタNarasiṃhaguptaはガンガー流域からエフタルを撃退したというが,帝国の衰退に乗じて,諸地方の支配者が帝国の統制から離れて自立化し,帝国の領域はビハールを中心とする地域に狭められ,ついに550年ごろ滅亡した。
【制度】
グプタ朝は,クシャーナ朝の〈王の王〉〈大王〉という称号に対して,一段と高位の〈大王の王〉を意味するサンスクリットの称号を称し,さらに〈至高の君主〉〈至高のビシュヌ信者〉という称号をも称し,王はその才能や威力を神のそれと比べられ,帝王が神聖視されるようになった。…
※「ナラシンハグプタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」