《ナルシス論》(読み)なるしすろん

世界大百科事典(旧版)内の《ナルシス論》の言及

【象徴主義】より

…むしろ,種々の解釈が交錯しあい,かえって紛糾を重ねているようにさえ見える。なかには,ジッドの《ナルシス論》のように,内面の世界の微妙な深さを測り,内面の世界に向けられた批評意識を研ぎ澄ますところに象徴の機能を求める,注目すべきエッセーも数えられるが,全体として混乱した論議の時代という感はぬぐえない。 詩の制作の面では,若い詩人たちの作品には,マラルメのような,広大な宇宙に対応しようとする宇宙論的な特質は乏しく,内面の名状しがたい微妙な消息を歌い,倦怠,不安,孤独,衰頽等々の意識や感覚をあえかに表現する傾向が目だった。…

※「《ナルシス論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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