世界大百科事典(旧版)内のナンセン採水器の言及
【海水】より
…しかし,数千mに及ぶ深海からその深さや水温が正確にわかる試料を他の海水と混合させずに,また目的とする成分に変化を与えずに採取することは必ずしも容易ではない。これまで通常の海洋観測では,1904年ノルウェーの海洋学者F.ナンセンの考案した採水器(ナンセン採水器)が世界的に最も広く用いられてきた。この採水器は,観測船のウィンチから繰り降ろすワイヤに適当な間隔に取りつけ,目的とする長さまで伸ばして採取するもので,1~2lの海水試料が得られる。…
【採水器】より
…確実な試料を手に入れるための工夫がなされたさまざまな型のものがあり,それぞれ考案者の名を付してよばれることが多い。1920年代にノルウェーのF.ナンセンが考案した転倒採水器(ナンセン採水器)は今日でもしばしば使われる。【平 啓介】。…
※「ナンセン採水器」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」