世界大百科事典(旧版)内のノウルーズの言及
【祝祭日】より
…以上挙げたもの以外に,国によって独特の祝祭日が設けられている。イランでは,西暦やヒジュラ暦のほかにイラン暦(太陽暦)が用いられており,これに従って,新年(ノウルーズnourūz,西暦の3月21日),新年の13日目(同4月2日)などが祝祭日となっている。エジプトでは,コプトの復活祭(西暦3月末から5月初めころ)に続く月曜日が,シャンム・アンナシームShamm al‐nasīm(アラビア語で〈そよ風をかぐ〉の意)と呼ばれる祝祭日になっているが,これは古代エジプトの春の祭礼に由来するといわれる祝祭日である。…
【新年】より
…温帯や寒帯では太陽年が冬夏の2季または春夏秋冬の4季に分かれる。イランでは3月21日の春分(ノウルーズ)が元日であり,古代エジプトでは新年は9月21日の秋分に始まった。ギリシアでは前5世紀までは12月21日の冬至が年の初めであったという。…
【年中行事】より
… これらの宗教的行事は,太陰暦であるヒジュラ暦に従って行われるのに対し,各地に固有な太陽暦に従って行われる季節や農事と結びついた祭りも多数みられる。たとえば,イランでは,春分がペルシア暦の新年(ノウルーズNourūz)にあたり,この前後に年末年始の行事が春の訪れを祝って行われる。エジプトでは,同様に〈春風をかぐ祭りShamm al‐nasīm〉が行われるほか,秋のナイル川の増水を祝うワファー・アンニール(〈ナイルの洪水〉の意)が知られる。…
【ペルシア暦】より
…現在イランでは,イスラム世界全域で用いられているイスラム太陽暦(ヒジュラ暦)のほかに,イスラム太陽暦が併用されている。この暦は,紀元元年はヒジュラ暦と同じ622年であるが,春分の日を元日(ノウルーズNourūz)とするイラン古来の暦に基づく独自のものである。ペルシア暦の基礎は,《ルバーイヤート》の作者で,同時に天文学者・数学者のウマル・ハイヤームによって定められた。…
※「ノウルーズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」