世界大百科事典(旧版)内のハッスナ遺跡の言及
【ハッスナ文化】より
…しかし一方,新発見に伴って対象とする地域はしだいに拡大して,現在では西アジアからエジプト,さらにギリシアにまで及んでいる。ハッスナ遺跡はモースルの南約35kmにある200m×150mのテルで,この発掘によって,自然層上のI層からXV層までが識別され,ハッスナ期―(サーマッラー期)-ハラフ期(VI~X層)-ウバイド期(XI,XII層)というメソポタミア北部における先史時代編年が確認された。しかし他の遺跡における発掘が進むにつれて,ハッスナ文化はニネベ近辺に分布が限定されるもので,南東にはサーマッラー文化,北から北西部にかけてハラフ文化が栄えていたことがわかってきた。…
【メソポタミア】より
…イラク,シリアのティグリス,ユーフラテス両河流域地方を指す歴史的呼称で,〈(両)河の間〉を表すギリシア語に由来する。この地域に人類最古の文明が繁栄した。
[地域と風土]
メソポタミアは,本来的にはバグダード以北の両河流域地方(ほぼアッシリアに対応)を指し,以南を示すバビロニアと対立的に用いられたようである。アラブは狭義のメソポタミアをジャジーラal‐Jazīraと呼んだ。のちにはメソポタミアはザーグロス山脈以西,アラビア台地以東,トロス(タウルス)山脈よりペルシア湾岸に至るまでの両河流域を指すようになった。…
※「ハッスナ遺跡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」