世界大百科事典(旧版)内のハ長調の言及
【調】より
…また長調・短調という表現も,一見二つの異なる調を意味するかのように誤解されているが,両者の区別はオクターブ内における諸音の配置状態によるのであるから旋法mode(様態)の相違にほかならず,理論的にはそれぞれ〈長旋法〉,〈短旋法〉と呼ぶのが正しい。したがって厳密にいえば,ハ長調とは〈ハを主音とする長旋法〉,ニ短調とは〈ニを主音とする短旋法〉のことである。 西洋では16世紀から17世紀にかけて,12種の教会旋法がしだいに長旋法(長調)と短旋法(短調)の2種に集約され,それらは19世紀末まで音楽を支配する基本的音組織となった。…
※「ハ長調」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」