世界大百科事典(旧版)内のバッタリアの言及
【行進曲】より
…行進曲の歴史は古く,文献や絵画などの資料によれば古代ギリシアにまでさかのぼることができる。16世紀になるとバッタリア(戦場音楽)の中に行進の情景を描写したものがみられる。しかし現存する楽曲は17世紀以後のものであり,ルイ14世下で軍隊行進曲を書いたリュリはその最初の作曲家のひとりである。…
【標題音楽】より
…また,例えばリストの《ファウスト交響曲》のように,文学作品と結びついた標題音楽は文学の内容を音楽化しているのではなく,その文学作品がその題材によって表現することを目ざしたが表現し尽くすことのできなかった,単に文学的な内容を超えたより深いものを音を使って表現しようとする試みであり,ゲーテの創作の継続なのであるという考えである。
[歴史]
19世紀の標題音楽の先駆としては,14世紀の鳥の声を描写した音画的要素を含んだ声楽曲〈カッチャcaccia〉(〈狩り〉の意)や15世紀の声楽曲〈バッタリアbattaglia〉(〈戦い〉の意)での戦争の場面の描写があげられる。これら声楽曲での標題音楽的手法に対し,器楽の分野では17世紀のポリエッティAlessandro Poglietti(?‐1683)の《夜鶯》の組曲やマンディJohn Mundy(1555ころ‐1630)の〈稲妻〉や〈雷〉を描写したバージナル曲がある。…
※「バッタリア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」