世界大百科事典(旧版)内のバロック古典主義の言及
【バロック美術】より
…しかし,すでに1585年ころから,〈プロト(先期)・バロック〉と呼ばれる,マニエリスムとは明白に異なる芸術が生まれている。それは,ボローニャにアカデミアをつくったカラッチ一族(最大の人物はアンニバレ)によるベネチア派とラファエロを統合した新しい歴史画,宗教画の創出であって,これは〈バロック古典主義〉の祖となった。同じころ,カラバッジョは北方的リアズムと強烈な明暗法による深刻な表現によって,近代的宗教画の祖型をつくり,ルーベンスはバロック的祭壇画のイディオム(ダイナミックな構成,官能的魅力,絵画的手法)を用意した。…
※「バロック古典主義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」