世界大百科事典(旧版)内のバーマティー派の言及
【バーチャスパティミシュラ】より
…後者においては,マンダナミシュラの思想の影響を受けてシャンカラを解釈しているといわれる。そこで彼は,無知(無明)は個我を基体として絶対者ブラフマンの本性をおおうとし,絶対者に対する個我を説明するのに限定説をとるバーマティー派の基本的立場を確立した。六派哲学【谷沢 淳三】。…
【不二一元論派】より
…この派はパドマパーダの《パンチャパーディカー》に対して,13世紀ころプラカーシャートマンが書いた注釈《ビバラナ》に由来し,長い間不二一元論派の主流を形成した。今一つは10世紀ころバーチャスパティミシュラがシャンカラの《ブラフマ・スートラ注解》に対して書いた復注《バーマティー》に基づいたバーマティー派である。伝説によれば,シャンカラは生存中に四つの僧院(マタmaṭha)を建立したといわれるが,それらの僧院を中心にして,今日もなお,シャンカラの思想的伝統は断絶することなく受け継がれ,シャンカラを奉ずるこれらの人々はスマールタSmārtaと呼ばれ,ヒンドゥー教の一派であるスマールタ派を形成している。…
※「バーマティー派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」