世界大百科事典(旧版)内のパイル糸の言及
【絨毯】より
…19世紀以降先進諸国では機械製が主流となったが,それ以前,および現在でも,西アジア,中央アジア,中国などでは膨大な時間を要する手結びの絨毯が織り続けられてきた。地の平組織を作る経糸(たていと)とよこ糸(緯糸(ぬきいと))のほかに,経糸に一目一目色糸(パイル糸)を結びその先を切ってけば状に立毛し,文様を織り出すもので,糸の材料,結び方,織機,文様など,産地ごとに特色が見られる。絨毯の発生は羊毛資源に恵まれた乾燥地帯の遊牧系民族によるものとされ,今でも西アジアを中心とする地域が手結びの絨毯の主要産地で,とくにペルシア(イラン)絨毯は名高い。…
※「パイル糸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」