世界大百科事典(旧版)内のパテルナの言及
【イスパノ・モレスク陶器】より
…アラビア文字のクーフィー体を文様化した装飾のある,ラスター彩の〈アルハンブラの翼壺〉は,13~14世紀ごろの代表的作例である。15世紀に入ると,スペインにおける錫釉陶器の生産の中心は,半島東部バレンシア地方のマニセスやパテルナ,北部のカタルニャ地方に移行した。とくにマニセスは15世紀から16世紀にかけてイスパノ・モレスク陶器生産の最大の窯場となり,ラスター彩とコバルトの青によるブドウ葉装飾の大きなアルバレロ(筒型の水差し)やスペイン,イタリアの王家の紋章のある大皿など,優品の大多数がこの窯場で製作された。…
※「パテルナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」