ビドア(読み)びどあ

世界大百科事典(旧版)内のビドアの言及

【サラフィーヤ】より

…一般に祖先を意味するサラフsalafは,ここでは預言者ムハンマドの教友(サハーバ),あるいは成立期ウンマを支えた人々を指す。そこでサラフィーヤ(サラフ主義)とは,ビドア(後世の逸脱,歪曲)を排して初期イスラムの原則や精神の回復を目ざす立場をいう。それが単なる復古主義でないのは,回帰すべき原点,純化されるべき伝統がそもそも何であるかを,厳しく問うものだからである。…

【スンナ】より

…イスラムにおける最も典型的な用法は,〈預言者のスンナ〉つまりムハンマドの範例・慣行のことであり,一般に正しい伝統,ムスリムの守るべき正しい基準を意味する。これに反すること,あるいはそこにない新奇なことはビドアbid‘a(逸脱,異端)として否定される。この意味におけるスンナは,イスラム法の古典理論にいう四つの法源(ウスール),すなわちコーラン,スンナ,イジュマー(共同体の合意),キヤース(類推)の一つとして,コーランに次ぐ権威をもつ。…

※「ビドア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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