世界大百科事典(旧版)内のビヤーカラナの言及
【ベーダ】より
…これに対して,聖仙が自ら叙述したものとされる文献群として〈スムリティsmṛti(聖伝)〉があり,さまざまな種類の文献を含むが,〈ベーダ〉に関連したものとしてとくに重要であるのが〈ベーダーンガvedāṅga〉である。これは〈ベーダ〉文献の発達に伴い,その理解を助けるための補助学として成立したもので,(1)シクシャーśikṣā(音声学),(2)カルパ・スートラ(祭式学),(3)ビヤーカラナvyākaraṇa(文法学),(4)ニルクタnirukta(語源学),(5)チャンダスchandas(韻律学),(6)ジョーティシャjyotiṣa(天文学)の6部分より成るが,とくにカルパ・スートラは,バラモン教祭式の実際を知るうえできわめて重要である。 ベーダの成立年代は,古代インドの事がらの常として,これを確定することは不可能に近い。…
【預言(予言)】より
…イスラム教の創始者ムハンマド(マホメット)は人間であり,その限り,イスラエル的な預言者の型に属する。【山形 孝夫】
[仏教]
仏教では,ある特定の個人の死後の運命,特に解脱や成仏(じようぶつ)に関して,〈ビヤーカラナ〉と呼ばれる一種の予言が行われた。修行によってある境地に達した人物の死後の運命(解脱するかどうか)について釈迦が予言を与えたことは,〈阿含経(あごんきよう)〉など比較的古い経典にもみられる。…
※「ビヤーカラナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」