世界大百科事典(旧版)内のビレッタの言及
【ベレー】より
…材料はやわらかい毛織物,とくにフェルトでつくられたものが多く,いずれもクラウンの頂に小さいつまみ飾りをつけているのが特徴である。このような帽子の原型は,すでにギリシア時代に出現していたが,15~16世紀に聖職者たちが用いた角帽(ビレッタbiretta)が,スペインとフランスの国境のバスク地方の農民に広がり,ベレーの基本型として一般化した。今日,学生,芸術家に用いられ,また婦人帽としてファッション化されたものは,このバスク地方の帽子(別称バスク・ベレー)が洗練されたものであろう。…
【帽子】より
…また男子のベレーは,当時の衣服と同じようにスラッシュ(切り込み)を入れるなどデザインに多くの変化を見せている。枢機卿および知識階級のかぶったビレッタbirettaの一種は,後世,大学生の角帽となった。17世紀オランダの隆盛に続いてフランス宮廷がモードの中心地となると,大きな髪形と鬘への関心が高まるなかで,フェルトやビーバーの毛皮で作られ,ダチョウの羽根飾が付いたつばの広い帽子に人気が集まった。…
※「ビレッタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」