世界大百科事典(旧版)内のピラミッド時代の言及
【エジプト】より
…王は天の神ホルスの化身,第4王朝初頭では太陽神そのもの,第5王朝以降は太陽神ラーの子として統治し,死後は冥界の支配者オシリス神として永遠に支配するとされ,これにふさわしい墓所として壮大なピラミッドが造営された。このため古王国時代は〈ピラミッド時代〉とも呼ばれる。第3王朝のジェセル王がサッカラに造営した〈階段ピラミッド〉を最初とし,第4王朝の祖スネフルSnefru王のメイドゥーム,ダハシュールのピラミッドを経て,ギーザの三大ピラミッド(クフKhufu,カフラーKhafra,メンカウラーMenkaura3王のピラミッド)で頂点に達する。…
【エジプト美術】より
…その形を完全に保っている遺構としてはダフシュールにある第4王朝のスネフル王のピラミッドが最も古い。ギーザのクフ王の第1ピラミッドを頂点として,ピラミッドは古王国時代最大の建造物であったので,古王国時代は〈ピラミッド時代〉とも呼ばれる。ジェセル王の墓は,階段状ピラミッドを中心にして,葬祭神殿,宮殿,神殿,倉庫など多くの建物があり,東西277m,南北544mの長方形の墓地全体に高さ10.5mの石造周壁をめぐらしていた。…
【ピラミッド】より
… ピラミッドの出現は,王墓独自の形式の創出によりファラオ(王)を頂点とした中央集権国家が確立したことを示している。建造の最盛期は〈ギーザの三大ピラミッド〉に代表される古王国時代(第3~第6王朝)で,規模・技術ともに最高水準を示し,〈ピラミッド時代〉の別名がある。現在80基余が知られているが,大部分は古王国の首都メンフィス西方の砂漠台地東端,最北のアブー・ロアシュからギーザ,サッカラを経てメイドゥームに至るいわゆる〈ピラミッド地帯〉に集中している。…
※「ピラミッド時代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」