世界大百科事典(旧版)内のファブリー=ペロー干渉計の言及
【干渉計】より
…いま光束中に置いた同じ長さtの2本の吸収管の一方を真空にし,他方に屈折率nの気体を入れたとき干渉縞の移動量⊿mは, ⊿m=(n-1)tで表されるので,これからnが求められる。
[ファブリー=ペロー干渉計]
これまでの2光束干渉計では単色光に対する干渉縞の強度分布は正弦波状となるが,光束を多数分割した後,それぞれにある一定の光路差をもたせた後干渉させると,干渉縞の強度分布は先鋭となり縞の分離がよくなると同時に移動量の測定が容易となる。これが多光束干渉の特長である。…
【干渉分光法】より
…プリズムを分散素子として用いるものを除くすべての分光手法は光の干渉を利用している。例えば回折格子による分光法は多数の細隙(さいげき)による光の回折効果と回折した光の間の干渉を用いており,結果的には回折効果がスペクトルを幾何学的に広範囲に分散させる役割を果たしている。この意味から,干渉分光法とは光の干渉効果のみで分光の原理が説明できる手法であるといってよい。大きく分けて多光束干渉計を用いるものと2光束干渉計を用いるものとがあり,両者とも高い波長分解が得られるうえに光の利用率がよい点で優れる。…
【天体分光学】より
…天体が磁場をもっている場合,ゼーマン効果となってスペクトル線の分離と偏光が起こるので,これから逆に磁場の強さなども知ることができる。天体分光学では,プリズムや回折格子による分光だけでなく,最近はファブリー=ペロー干渉計などの新技術によるさらに高分散の天体分光も研究され実用化されてきている。スペクトル型【北村 正利】。…
※「ファブリー=ペロー干渉計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」