フィリップス,A.W.(読み)ふぃりっぷす

世界大百科事典(旧版)内のフィリップス,A.W.の言及

【自然失業率】より

…自然失業率下における失業者は,より良い職を求めて自発的に失業しているとみなされ,この状態は一種の完全雇用状態といえる。A.W.フィリップスの研究(1958)以来,多くの国でフィリップス曲線すなわちインフレーションと失業率とのトレードオフ関係の存在が確認されてきた。しかしE.S.フェルプス,M.フリードマンらは1960年代末に,フィリップス曲線は予想物価上昇率とともにシフトし,予想物価上昇率と現実のそれとが一致する長期においては失業率は自然率に落ち着き,インフレーションと失業率のトレードオフ関係がなくなると主張した。…

【フィリップス曲線】より

…物価上昇率と失業率の負の相関関係を示す曲線のこと。名称は発見者のフィリップスAlban William Phillips(1914‐75)にちなむ。1958年,フィリップスはイギリスの1861年から1957年にかけての長期データに基づき,イギリスにおいては貨幣賃金の上昇率が高いほど失業率は低く,逆のときは失業率が高いという関係が一つの曲線(図参照)で示され,その位置,形状がこの時期に関するかぎりほぼ安定して変わらないことを明らかにした。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」