フィリップ・ド・ビトリー(読み)ふぃりっぷどびとりー

世界大百科事典(旧版)内のフィリップ・ド・ビトリーの言及

【アルス・ノバ】より

…同時代のイタリア音楽をも含めることがあるが,様式的にはかなりの差があるので,イタリアのアルス・ノバは〈トレチェント〉と呼ばれることが多い。元来〈アルス・ノバ〉は作曲家兼理論家フィリップ・ド・ビトリーの音楽理論書(1320ころ)の題名で,高度な記譜法を完成することによって,13世紀フランスの音楽様式であるアルス・アンティカ(〈古い芸術〉)に対する〈新芸術〉のきわめて複雑なポリフォニー技法を説明したものである。そのような技法による作品は,特に複雑なリズムと理論的構造を特徴とし,一定のリズム型を反復することによって構成するイソリズムisorhythmの手法を編み出した。…

※「フィリップ・ド・ビトリー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」