世界大百科事典(旧版)内のフェネオン,F.の言及
【美術批評】より
…ボードレールの美術批評(1845‐63)が画期的なのは,市民社会における芸術家と公衆の困難な関係を明確に意識した点,絵画に特有な表現内容を想定してそれを言語で表現するための工夫をもって美術批評の存在理由とした点などにある。それ以後,新印象主義に対するフェネオンFélix Fénéon(1861‐1944),立体主義に対するアポリネールなど,難解な新芸術を理解させるための新たな言説を生み出すジャーナリスト的文学者の批評が,重要な役割を果たすことになる。 日本における美術批評的言説は,世紀末の岡倉天心や森鷗外の活動に始まり,1907年の文展開設以後のジャーナリズムに大きな位置を占める。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」