世界大百科事典(旧版)内のフォークウェーズの言及
【規範】より
…社会学の術語として,〈価値と規範〉というように価値という語と関連づけて説明されるのが通例であるが,その場合には,価値が一般的な望ましさの基準といった抽象度の高い,その意味で超越的,究極的なものを現すのに対し,規範はもっと具体的に特定状況のもとでの行為を指示するような基準にかかわる。規範は,(1)その違反に対して行使される処罰の性質がインフォーマルinformal(私的個人によって行使される処罰)か,フォーマルformal(国家権力によって行使される処罰)かの区分軸によって,慣習と法とに分けられ,(2)慣習はさらに,当該規範の拘束に対してこめられた集団感情が弱いか強いかによって,習俗(W.G.サムナーのいう〈フォークウェーズfolkways〉)と習律(サムナーのいう〈モーレスmores〉)とに分けられる。習俗は伝統とか世論のように拘束力の相対的に弱いものをさす言葉で,習律は個々人を拘束する力がもっと強く,道徳のように外からの強制力によるよりも内面的な自発性によって支えられているものをさす。…
【レコード】より
… 音楽史レコードの制作は1930年代におこったが,50年代に入ってドイツ・グラモフォンのアルヒーフ部門が創設されてから計画的本格的なものとなり,古楽の研究・演奏および一般聴衆の関心をおおいに高めた。また録音による民謡収集は,コダイとバルトークのハンガリー民謡,町田嘉章,武田忠一郎の日本民謡の例のようにSP時代から進められてはいたが,テープ時代になって急速に盛んになり,フォークウェーズを筆頭に,世界各地の民族・民俗音楽の商業レコード化が行われた。歴史性の再現や野外録音に,録音の場を自由に選べるテープ録音はきわめて有効であった。…
※「フォークウェーズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」