フランク王国教会法典(読み)ふらんくおうこくきょうかいほうてん

世界大百科事典(旧版)内のフランク王国教会法典の言及

【教会法】より


[中世]
 カロリング朝時代にローマ教皇と提携したフランク国王の下で教会改革が行われ,ローマ教会を中心とする西欧教会法の統一化への道が開かれた。聖職位階制や婚姻,裁判制度に関する伝統的な法規定が復活し,カール大帝の治下で,ローマ教会公認の法令集がフランク王国教会法典Dionysio‐Hadrianaとして公布された(774)。この改革によっても解決されなかった諸問題,例えば私有教会制による教会財産や教会職の世俗化,司教権の自由な行使に対する種々の障害などに対処するために,9世紀中葉に偽イシドルス教会法令集その他の偽書が編纂され,さらに11世紀後半には,ローマ教皇の首位権の確立,俗権からの教会の自由の実現,伝統的教会法の復興を標榜する改革運動が,教会自身の手で始められた(グレゴリウス改革)。…

※「フランク王国教会法典」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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