世界大百科事典(旧版)内のフルベ帝国の言及
【アフリカ】より
…マリのバンバラ族やドゴン族,オートボルタのボボ族やクルンバ族,コートジボアールのセヌフォ族などの仮面は美術品としても世界の愛好者から高く評価されている。 体系化された外来宗教のうち,イスラムは前述の長距離交易の商人――彼ら自身が布教した場合もあり,イスラム商人の交易仲介地への移住に伴って,導師や礼拝の長が招かれて移住した場合もある――を媒介として,まずひろめられたが,19世紀初め,フルベ族出身のシャイフ・アハマド・ロボやウスマン・ダン・フォディオなどの,軍事力を伴った熱狂的なイスラム純化運動の推進者によって,ニジェール川大湾曲部やナイジェリア北部に一連のフルベ帝国が築かれ,イスラムの神権政治的支配体制が生まれた。他方,キリスト教の布教は,ヨーロッパと15世紀以来交渉があったセネガルの海岸部を除けば,この内陸サバンナ地帯では,20世紀になってから組織的に行われるようになった。…
※「フルベ帝国」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」