世界大百科事典(旧版)内のブライ,E.の言及
【訴権】より
…しかし,審理の結果判明する法律関係の存否を,訴訟前に存在する訴権の要件とするのは矛盾であり,また裁判所は原告に有利な判決ではなく,法に従った判決をする義務を負うのみであること,私権の存否を要件とするのは,私法的訴権論を脱却していないこと等の批判を受け,この説は急速に落した。 そこで,20世紀初め,ブライE.Bley(1890‐1953)は,訴訟要件の具備を要件とした,原告の本案判決を求める権利が訴権であると唱えた。この説は,日本で,訴訟の目的は紛争解決にありとする見解と結びついて有力となった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」