世界大百科事典(旧版)内のブラウロンの言及
【アッティカ】より
…伝説ではアテナイのテセウス王がこれら共同体を統合(シュノイキスモス)し,アテナイを政治および祭祀の中心と定めたことになっているが,実際にはおそくとも前700年ころまでにアッティカの統一は完了していたらしい。その後,中心市アテナイへの集権化が進む一方,エレウシス,ブラウロン,マラトンなどの地方は,おもに伝統的宗教祭祀のうえで地方色あるいは独自性を保ち続けた。しかし,ペロポネソス戦争の際,ペリクレスの提案によりアッティカの住民はアテナイ市内に疎開することとなり,これは国土の一時的荒廃を招いたばかりでなく,住民の生活に大きな変化をもたらした。…
【アルテミス】より
…彼女はまた〈青年の養育者〉として共通の職能をもつ女神ヘカテと,さらにはアポロンが太陽神と同一視されるようになったのにともない,月の女神セレネSelēnēと,しばしば混同ないし同一視された。崇拝の中心地はアッティカ地方のブラウロンと小アジアのエフェソスで,ブラウロンのアルテミス神殿には,アガメムノンの娘イフィゲネイアがクリミア半島のタウリスから持ち帰ったと伝える神像がまつられていた。一方,エフェソスには古代の七不思議に数えられる大神殿があり,数多くの乳房をもつアルテミス像がその本尊であった。…
※「ブラウロン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」