世界大百科事典(旧版)内のブラント報告の言及
【経済協力】より
…それどころか悲観的な見通しが主流を占めている。80年代の援助のバイブルといわれる〈ブラント報告〉(西ドイツ元首相W.ブラントが中心となって,1980年南と北の生残りのための戦略を提言したもの)は,(1)北から南へ,大規模資金移転を行う,(2)先進国本位に運営されてきた国際開発機構を,途上国の実情を勘案したものに再編成する,(3)産油国と共産圏を包含した南北対話を推進するなど抜本的な措置を講じる必要性を主張し,こうした発想の転換が行われないかぎり,前途は悲観的であると警鐘を鳴らしている。 第2は,開発思考が多様化し,開発戦略の座標軸が百家争鳴的になっていることである。…
※「ブラント報告」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」