世界大百科事典(旧版)内のヘスペリア号事件の言及
【条約改正】より
…この実施には列国が同様の条約を締結することが必要とされたが,イギリスその他は同意しなかった。またこのころ,イギリス商人のアヘン密輸入を領事裁判所が無罪とするハルトレー事件や,ドイツ船が日本の検疫規則を無視して出港するヘスペリア号事件が起き,国内世論は法権回復が先決であるとして政府方針に批判的になり,交渉は中止された(1879年9月)。
[井上馨外相の交渉]
自由民権運動は国民的後援のもとで列国に条約改正を迫るべきだとして,条約改正のためにも国民に参政権を与えよと主張した。…
※「ヘスペリア号事件」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」