世界大百科事典(旧版)内のベネチア特許法の言及
【工業所有権】より
…それは物権法的な法律構成をとってはいるものの,実体は新規なアイデアや信用の化体したマークの独占的利用権である。独占権(モノポリー)と呼ばれるものは,古今東西を問わず存在したが,それが権利としての体系を整えたのは,1474年のベネチア特許法が最初であり,その後イギリスの1624年の専売条例Statute of Monopoliesに引き継がれた。これらは,海外の優れた職人を招き自国の産業を振興するために必要な法制であったが,産業革命以降は発明等のアイデアを保護することにより産業の発展を図り,また信用を保護することにより経済秩序の維持を図る必要が生じ,それが現代の工業所有権法となった。…
【特許】より
…とくに北イタリアの自由都市では,独占権を付与することを条件に,外国から優秀な技術者を招き,織物業等の産業の振興を図った。その中でもとくに有名なのが1474年の〈ベネチア特許法〉であり,これが世界最古の特許法といわれている。この特許法は,その要件や効果の点において現代の特許法に近いものをもっていた。…
※「ベネチア特許法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」