ペルー副王領(読み)ぺるーふくおうりょう

世界大百科事典(旧版)内のペルー副王領の言及

【アメリカ】より

…南・北アメリカのそれ以外の地域はスペインの所領と帰し,カスティリャの王室はメキシコとリマに副王領首都を設けて植民地経営に乗り出した(副王制)。理論上,パナマ地峡を境に,ヌエバ・エスパーニャ(メキシコ)副王領とペルー副王領が設けられたわけだが,それぞれの首都以外にもアウディエンシアと称する高等司法・行政機関が各地に設けられて直接統治にたずさわったので,それをもとに各地域の行政区画がおのずと成立し,19世紀独立期の共和国成立の基礎条件をかたちづくった。 トルデシーリャス条約成立の時点においては,海外活動に国力を傾けたのはポルトガル,スペイン両国のみであり,フランスのジャック・カルティエのカナダ航海(1534,1535,1541),イギリスのヘンリー7世派遣のジョン・カボットの北アメリカ航海(1497,1498)等を除けば,16世紀前半は,ヨーロッパ諸国は概してアメリカ大陸に対して関心が薄かった。…

【副王制】より

…1535年に創設されたメキシコ市を主都とするヌエバ・エスパニャ副王領は現在の北アメリカの南部とメキシコ,それにパナマを除く中央アメリカ全域とアンティル諸島およびベネズエラの沿岸地方を含み,その領土内にはサント・ドミンゴ,メキシコ市,グアダラハラとグアテマラのアウディエンシアがあった。いまひとつは1543年に設置されたペルー副王領で,パナマのほか,ベネズエラ沿岸地方を除く南アメリカ全域を包摂し,リマを主都とした。しかし,1717年にはボゴタを主都とするヌエバ・グラナダ副王領が設置された。…

【リマ】より

…以後南アメリカ諸国の独立にいたるまで,リマはスペインの南アメリカ植民地支配の中心地となった。ペルー副王領がおかれ,南アメリカ第1の都市として繁栄した。政庁のあるアルマス広場を中心とする旧市街は,スペイン風の建築物や植民地時代からの古い教会が多く,ヒロン・デ・ラ・ウニオンなどの通りを中心とする繁華街は,狭い格子状の道路が広がっている。…

※「ペルー副王領」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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