世界大百科事典(旧版)内のほうちょう汁の言及
【餺飥】より
…〈はっと〉〈はっと汁〉などと呼んでいる所では,〈はっと〉を〈法度(はつと∥ほつと)〉と解して,領主がそれを食べることを禁じていたための名としている所もある。九州では平うどんをみそ汁で煮込んだものを〈ほうちょう(蚫腸)〉〈ほうちょう(庖丁)汁〉などと呼び,大友宗麟の時代にアワビの腸の代用にうどんを使ったことに始まるとする話を百井塘雨(ももいとうう)(?‐1794)の《笈埃(きゆうあい)随筆》などが書いているが,これらも〈ほうとう〉のなまった語であることはいうまでもない。つまり,平うどん型のものが《和名抄》に書かれた日本の餺飥に最も近く,そば粉を使うものは基本型が忘失されたところで発生したというべきであろう。…
※「ほうちょう汁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」