世界大百科事典(旧版)内のボスポロスの言及
【イオ】より
…しかしヘラはこの牝牛に疑いをかけ,夫からこれをもらいうけて,百眼の怪物アルゴスArgos(彼はまたパノプテスPanoptēs(〈すべてを見る者〉の意)とあだ名される)に日夜怠りなく見張りさせた。そこでゼウスはヘルメス神に命じてアルゴスを殺させると,ヘラはアブ(虻)を送ってイオを苦しめたので,彼女は狂乱のうちに諸国をさまよい歩き,ヨーロッパからアジアへ渡り(ボスポロス(〈牝牛の渡し〉の意)海峡の名のおこり),最後にエジプトに着いた。ここで彼女はゼウスによって人間の姿に戻され,のちにエジプト王となってメンフィス市を建設する一子エパフォスEpaphosを産んだという。…
※「ボスポロス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」