世界大百科事典(旧版)内のポエニの言及
【カルタゴ】より
…その名はフェニキア語のKart‐Hadasht(〈新都市〉の意)による。その国民をローマ人はポエニPoeniと呼んだ。
[歴史と社会]
テュロスからの植民(伝承では前814)により誕生したカルタゴ市は西への海上交通の要衝を占め,良港と肥沃な後背地のゆえにシドラ湾以西,大西洋岸に至るフェニキア系植民市群の頂点に立って西地中海交易網を手中に収めた。…
【フェニキア】より
…旧約聖書中のカナン人の語源は,前14世紀の〈アマルナ文書〉などにみえるキナフKinaḫḫuであると考えられ,これは〈深紅色〉または〈赤銅色〉を意味し,この地方特産の染料の色,もしくは住民の肌の色に由来するとされる。フェニキア人という名称はギリシア語フォイニケスPhoinikes(ラテン語では主としてカルタゴ人を意味するポエニPoeni)であり,その意味はキナフと同様である。ギリシア人の伝説によると,テュロス王アゲノルAgēnōrの子の一人にフォイニクスPhoinixがい,そこからフェニキアという地名が起こったとされる。…
※「ポエニ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」