世界大百科事典(旧版)内のマイコバクテリウム属菌の言及
【結核】より
…結核菌の感染によって起こる慢性の伝染病。結核にかかっている人,とくに肺に空洞をもつ人が咳をしたとき,まわりに結核菌を飛び散らし,近くにいる人が吸い込んで感染する。結核菌Mycobacterium tuberculosisは1882年R.コッホによって発見されたグラム陽性菌で,長さ2~4μm,幅0.2~0.4μmの細長い杆菌である(ライ菌と同じ仲間で,よく似ている)。菌型にヒト型,ウシ型,トリ型の3型があり,ヒトには前2者が感染する。…
【抗酸菌】より
…通常のアニリン色素によって染色されにくいが,媒染剤を用いたり加温したりしていったん染色すると無機酸で処理しても脱色されない細菌の総称。抗酸菌の主要なものは,マイコバクテリウム属の細菌である。これらの細菌は,いずれも長い杆菌で運動性がなく,好気性で培地上の発育は遅く,グラム染色では明りょうかつ確実に染色することが難しい。最初の記載例はA.G.H.ハンセン(1874)によって発見されたライ菌Mycobacterium lepraeで,次いでR.コッホによってヒト型結核菌M.tuberculosis var.hominisが発見された。…
※「マイコバクテリウム属菌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」