世界大百科事典(旧版)内のマサエシュリの言及
【ヌミディア】より
…古代マグリブの住民はベルベル系諸語(リビア語)を話し,遊牧と並んで早くから農耕を開始していたが,前3世紀までは階級国家形成にいたらず,部族連合の段階にあった。カルタゴ周辺から大西洋岸に向かって順にマッシュリMassyli,マサエシュリMasaesyli,マウリMauriの3種族が有力で,前2者を総称してヌミディア人と呼ぶ。ヌミディアの統一王国は,第2次ポエニ戦争の際ローマと同盟したマッシュリ首長マシニッサのマサエシュリ領併合により誕生した。…
【ベルベル】より
…先史時代のベルベルは銅や鉄器を知らず,前1200年以降,フェニキア人の到来とともに青銅器や鉄器および,現在のマグリブの主要作物であるオリーブ,イチジク,ブドウなどの果樹や新しい農耕技術がもたらされたとされる。フェニキアとローマがポエニ戦争で地中海の覇権を争っていた前2世紀ころ,北アフリカのヌミディア地方(ヌミディア)には,マサエシュリ,マッシュリなどのベルベル王国があり,とくに後者の王マシニッサとその孫ユグルタの名はよく知られている。 フェニキア,ローマの後も,バンダル王国,ビザンティン帝国,アラブ,スペイン,オスマン・トルコ,フランスなど,さまざまな異民族の侵略や支配を受け,ベルベルの歴史は被支配の歴史ともいわれる。…
※「マサエシュリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」