世界大百科事典(旧版)内のマネー・トラストの言及
【金融資本】より
…アメリカでは,やや事情を異にし,一般銀行業務を行う商業銀行と証券業務を行う投資銀行(インベストメント・バンク)とが分離的に存在する傾向があり,また銀行集中が容易には進行しにくい事情もあった。20世紀初頭には,マネー・トラストと呼ばれる少数の大利益集団が形成され,金融寡頭制という言葉のあてはまる状況が成立してはいたが,株式所有や重役兼任による結合が主であって,金融取引上の関係はドイツのように密接ではなかった。しかもその後,大産業企業のなかには十分な内部資金をもち外部資金への依存度を,したがって金融機関への依存度を低下させるものも現れてくる(自己金融化の傾向)。…
※「マネー・トラスト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」