世界大百科事典(旧版)内の《マルクス主義講座》の言及
【マルクス主義】より
…このころ,政府の弾圧は治安維持法によって激烈に行われたが,非合法の共産党員をはじめ多くの知識人がマルクス主義の政治と研究に加わり,日本のマルクス主義研究は,国際的にも高い水準を示した。河上肇と大山郁夫を監修者とする《マルクス主義講座》(1927‐29)や向坂逸郎らによる改造社版《マルクス=エンゲルス全集》の刊行をはじめ,多くのマルクス主義文献の翻訳,多様な形での研究書が出版され,ジャーナリズムは〈左翼文化の花盛り〉といわれた。しかし35年を過ぎるころから,超国家主義,軍国主義が支配的となり,共産党は壊滅し,講座派,労農派の学者の多くも検挙・投獄された。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」