世界大百科事典(旧版)内のマルパッセ・ダムの言及
【岩盤試験】より
…しかし,近年,構造物が大型化し,海底トンネル,海峡連絡橋,石油あるいはガス貯蔵用の地下空洞,地下発電所,大型ダムなどが次々に建設されるようになって,岩盤の力学的性質を知ることがきわめて重要となってきた。これはアーチダムの調査などの結果から,岩石と岩盤の性質が必ずしも一致せず,岩盤中の亀裂や節理の存在のため岩盤は岩石より強度が小さく変形も大きいと考えられるようになったためで,さらに大きな契機となったのは,基礎岩盤の欠陥から起こったフランスのマルパッセ・ダムの崩壊事故(1959)であった。 岩盤試験は,現場における現位置試験と現場で採取した岩石の試料を実験室で試験する室内試験とに分けられる。…
【ダム】より
…これらのダムは人口の多い都市への給水を対象とするため,地形,地質に恵まれなくても建設しなければならず,このため技術的困難を伴うばかりでなく,さらに水源地域と受益地域との利害の調整をする必要があるなどむずかしい問題をかかえているが,河川総合開発事業として,95年までに約380のダムが竣工している。多目的ダム
[事故による教訓]
第2次大戦後,世界で大ダムが続々と建設されてきた間に,1953年マルパッセ・ダム(フランス。アーチ)が基礎岩盤の滑落により決壊し,396人の死者を出した。…
※「マルパッセ・ダム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」