世界大百科事典(旧版)内のマーザンダラーンの言及
【イラン】より
… イランの大半は高原地域によって占められているが,わずかながら低地帯も存在する。その一つはエルブルズ山脈の北側,カスピ海南岸に沿って延びるギーラーン,マーザンダラーンMāzandarān両地方の海岸平野とその東に続くトルクメンのステップである。この地域はカスピ海の湿潤な空気が北斜面にあたるため,年間1000mm以上の降雨があり,夏乾燥,冬多雨の地中海性気候となっている。…
【タバレスターン】より
…カスピ海南東岸のイランの一地方。東はゴルガーン,西はギーラーン,南はエルブルズ山脈に接する。マーザンデラーンMāzanderānの古名で,この名称は古代にタプルTapūr族の住地であったことに由来する。13世紀までこの呼称が用いられた。政治的に重要でなかったため,イスラム化は旧ササン朝領で最も遅く,他地方がアラブに征服されてから1世紀以上もたった8世紀半ばまで独立を保っていた。アッバース朝後期にはアーモルĀmol,ターヒル朝下ではサーリーSārīが主都であった。…
※「マーザンダラーン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」