ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミサイル高速艇」の意味・わかりやすい解説 ミサイル高速艇ミサイルこうそくていmissile fast patrol boat 沿岸防衛用の小型艦艇で,ミサイル哨戒艇とも呼ばれる。艦対艦ミサイルを主要兵器として搭載する。 1967年アラブ連合のソ連製オサ型,あるいはコマ型ミサイル高速艇が,イスラエル駆逐艦『エイラート』を撃沈して以来,有効性が認められた。 1970年代に入ると,大型艦に対抗できるミサイルを搭載するために大型化,排水量 200t以上の艇が出現した。コマ型で排水量 75t,最高速度 40knで,スティクス艦対艦ミサイル発射機2基,25mm高射機関砲2門を装備している。 73年の第4次中東戦争では,イスラエルのガブリエル・ミサイル搭載のミサイル哨戒艇は,アラブ側のオサ・コマ型ミサイル高速艇約 10隻を一方的に撃沈した。ガブリエル・ミサイルがソ連製のスティクス・ミサイルに比べて優秀だったことと,イスラエルが電子戦にすぐれていたことが勝因であるとみられている。現在,海上自衛隊でもミサイル高速艇を導入している。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by