世界大百科事典(旧版)内のミルスケールの言及
【海綿鉄】より
…製鋼原料,高炉原料として用いる海綿鉄の原料となる鉄鉱石粉などにはシリカSiO2,アルミナAl2O3などの不純物が多少含まれている場合が多いが,溶融によりスラグとして除去されるので問題はない。しかし,粉末冶金に用いられる鉄粉の場合には,鉄粉をそのまま圧縮成形,焼結して製品とするため不純物を除くことが不可能なので,製鉄所での熱間圧延の際に生ずるミルスケールと呼ばれる,不純物をほとんど含まない酸化スケールを原料とすることが多い。【槌谷 暢男】。…
【直接製鉄】より
…その際,転炉,電気炉内のスラグ生成量が多くならないよう,直接製鉄に用いられる鉄鉱石の鉄分含有量は65%以上が目標とされている。なお,生成した固相状態の鉄を直接加工して製品とする場合には,その原料として製鉄所の熱間圧延工程で生ずる,不純物をほとんど含まない酸化鉄(ミルスケール)が用いられる。また,すでに述べたように,直接製鉄用の還元剤としてはCO,H2も用いられるが,これらのガスは,天然ガス,重油,ナフサなどを炭酸ガスCO2あるいは水蒸気H2Oにより改質して製造される。…
※「ミルスケール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」