世界大百科事典(旧版)内のメンデルソーンの言及
【被害者】より
…刑事司法制度上のこのような役割のため,従前は犯罪被害者に光があてられることは少なかったが,戦後,犯罪発生に対する被害者の寄与が問題とされ,広義の犯罪原因論の一分野としての被害者学が成立し,現在では独立の分野として認知されるに至っている。この被害者学は,イスラエルの弁護士であるメンデルソーンBenjamin Mendelsohnや,アメリカ亡命中のドイツ人犯罪学者ヘンティヒHans von Hentigにより1950年前後に提唱されたもので,犯罪者の潜在的エネルギーが発現する誘因となるものとして被害者の態度をとらえ,その生物学的,心理学的,社会学的特性を一定の類型性において科学的に研究しようとするものである。資料収集や分析の方法,既存の刑法理論との結合の方法等,なお解決されるべき問題も多い。…
※「メンデルソーン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」