世界大百科事典(旧版)内のモルダビア自治共和国の言及
【モルドバ[国]】より
…これに対しソ連は,決定がルーマニア軍の駐留下においてなされたばかりか,議会が広く人民大衆の意志を代弁する機関ではなかったとしてこれを認めず,ルーマニアとの領土交渉が行き詰まった24年に,ドニエストル川以東のウクライナ共和国内に〈モルダビア・ソビエト社会主義自治共和国〉を創設してベッサラビアの併合に備えた。そしてソ連は40年6月に,独ソ不可侵条約秘密議定書にもとづいてルーマニアに最後通牒を突きつけ,ベッサラビアと北ブコビナを併合,同年8月2日のソ連邦最高会議は北ブコビナと南部ベッサラビアをウクライナに割譲することと,残ったベッサラビアの領土を上記モルダビア自治共和国領土の一部と併せて〈モルダビア・ソビエト社会主義共和国〉とすることを決定した。41年6月22日に独ソ戦が開始されると,同地はいったんルーマニアの占領下に置かれるが,44年にはソ連軍が再び占領し,同年9月のルーマニアと連合国との休戦協定および47年2月の平和条約を通じて,この地のソ連邦への割譲が国際的に承認された。…
※「モルダビア自治共和国」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」